社員旅行は断ってよい?強制参加は労働基準法で違反?

多くの会社では社員旅行が重要なイベントとされていますが、参加したくない人もいるのではないでしょうか。

特に普段あまり関わらない同僚との旅行は行きたくないと思う人もいますよね。

また、社員旅行が休日の場合、休日まで会社の人と過ごすことに抵抗を感じる人も少なくありません。

本記事では、社員旅行を断る方法と、労働基準法に違反するかについて解説していきます。

社員旅行の断り方

社員旅行を断る際に知っておくべきポイントと効果的な方法を解説します。

重要なのは、断る方法とその際の対応です。

参加したくないことを悟られないようにする

社員旅行に参加したくないことを相手に悟られないようにすることが肝心です。

参加したくないことが見透かされると、協調性に欠けていると判断されかねません。

社員旅行の参加を断ることが難しいのは、社員旅行を業務の一部と見なす人もいるためです。

感情を出さずに、メールで丁寧に断るとトラブルを避けやすいです。

メールだったら、断り方の文章を十分に考えることが出来るので、相手の気持ちを考慮した内容にすることもできますね。

乗り物酔いを理由にする

「乗り物酔いが酷く、参加が困難です」と伝えることも一つの方法です。

移動手段が飛行機やバスの場合、乗り物酔いは合理的な断り理由となり得ます。

体調を崩すと周りのメンバーにも迷惑をかけるので、通常は強制参加させません。

他の予定が入っていることを理由にする

社員旅行の日にすでに他の予定がある場合は断る理由にすることができます。

たとえば、家族の結婚式や法事は、会社のイベントよりも優先されることが一般的です。

しかし、嘘がバレると信用を失うため、絶対にバレないように十分に考えて理由にしましょう。

特に、法事は年に数回しかない場合が多いので、その点を考慮する必要があります。

すぐには断らない

社員旅行の計画が話題になった際、すぐに断るのは避けましょう。

即座に断ると、参加したくない気持ちが明らかになり、協調性がないと思われるかもしれません。
参加したくない気持ちを抑え、適切なタイミングを見計らうことが大切です。

人数の確認が始まる時期など、スケジュールがほぼ確定してから断るのがよいでしょう。

ドタキャンは絶対に避ける

当日にキャンセルすることは絶対に避けるべきです。

社員旅行の準備は早い段階から始まり、多くの人が関わっています。
ドタキャンは幹事や組織に大きな迷惑をかけることになる、またキャンセル料が発生することもあります。

参加しない場合は、事前にしっかりと断ることが望ましいです。

社員旅行の強制参加は労働基準法違反になる?

社員旅行が強制的に感じられることはありますが、すべてが違法というわけではありません。

法律上の問題は、旅行の性質によって異なります。
業務に直接関連しないレクリエーション的な旅行への強制参加は、労働基準法違反になる場合があります。

社員旅行が業務の一部かどうかポイントです。

法的に問題ないケース

社員旅行が研修や会議として業務の一環で、業務時間内に平日に行われる場合、参加を強制することは法的に許されます。
給与が支払われる業務日であれば、会社側は従業員の参加を要求することができます。

ただし、休日や夜間に行われる場合は時間外労働に該当し、36協定に基づく届け出が必要になります。
届け出がある場合、正当な理由なしに断ることは難しくなります。

法的に問題あるケース

観光目的や社内の親睦を深めるための社員旅行への強制参加は、労働基準法に違反することがあります。

観光や親睦を目的とした社員旅行は通常、業務の一部とはみなされません。
また、従業員には参加の義務がなく、企業には従業員を強制的に参加させる権限がありません。

社員旅行では、目的が判断の重要な要素となります。
例えば、遊園地での活動が研修の一部として行われる場合は、労働基準法違反とはなりません。

このような状況の区別は判断が難しく、時には法的なアドバイスが必要になることがあります。

まとめ

社員旅行に参加したくない場合は、適切なタイミングで断ることが重要です。

社員旅行が研修や会議の目的で、業務時間内に平日に行われる場合は、強制参加することが法的に許されます。

一方で、休日に行われる社員旅行への参加は法的な強制力がありません。
また、給与が支払われない場合も、参加を拒否しても法的な問題は発生しません。

状況を見て、社員旅行に参加するかしないかをを決めるとよいですね。